教会暦
教会暦とは?
礼拝の歴史の中で長い年月を経て一つ一つの要素が加えられ教会暦が形成されました。教会暦の1年の流れを理解した上で礼拝に備えることにより聖書が身近に感じられます。教会暦ではクリスマス、イースター、ペンテコステという教会の3大祝祭日を中心に、イエスの誕生、生涯、十字架と復活、昇天、聖霊降臨、教会の成長という流れを辿り「主の半年」と「教会の半年」の二つの部分に分けられます。「主の半年」はイエス・キリストの誕生、生涯、十字架と復活、昇天までの半年です。「教会の半年」は聖霊降臨の後、イエスの弟子たちが教会をたてて成長していく半年です。教会暦の季節は以下のように分けられます。
待降節 (典礼色は悔い改め、人間の罪を示す紫)
教会暦は待降節から始まりこの期間、聖餐卓は紫のクロスに覆われます。クリスマスの4週前の日曜日から始まりアドベント・クランツを飾ります。キャンドルは4本立て毎週1本ずつ火を灯しクリスマスに備えます。
降誕節 (典礼色は神の栄光を現わす白。週報ではアイボリー)
12月24日のイブ礼拝の時に中央に5本目のキャンドルを灯し、イエス・キリストの誕生を記念する降誕日(クリスマス)を迎えます。クリスマスから降誕節に入り、この後、イエスの生涯、その教えと活動を辿ることになります。
受難節 (典礼色は悔い改め、人間の罪を示す紫)
灰の水曜日から受難節に入り聖餐卓は再び紫のクロスに覆われます。受難節は日曜日を除いたイースターまでの40日間で、日曜日を6回迎えることになります。イエスがサタンから受けた荒野での40日の誘惑に由来します。旧約聖書には悔い改める時に灰をかぶる習慣が記されており、これに基づいて中世の頃から額に灰で十字の印をつける灰の水曜日が始まったとされています。イエスが十字架につけられる最後の1週間は受難週で、受難週に入る最初の日曜日がエルサレムに入城するイエスを群衆が棕櫚の葉で迎えた「棕櫚の主日」です。木曜日に弟子たちと共に最後の晩餐が行われ、金曜日にイエスは十字架につけられ処刑されます。
復活節 (典礼色は神の栄光を現わす白。週報ではアイボリー)
復活日(イースター)はイエス・キリストがよみがえられた日曜の朝であり、これを記念して日曜日に礼拝を捧げます。復活節は、復活の後イエスが40日弟子たちと過ごし天に昇られ、その10日後に聖霊が降るという聖書の記事に由来します。待降説から復活節までがイエス・キリストの生涯に関わる季節なので「主の半年」となります。
聖霊降臨節(聖霊が降るペンテコステの日は赤。それ以降は教会の成長を現わす緑)
イースターから50日後に聖霊が降ったと聖書に記されています。この日が聖霊降臨日(ペンテコステ)です。平たく言えば教会の誕生日ともいえる日で日野台教会ではこの日に愛餐会を行いペンテコステを祝います。聖霊に満たされた弟子たちが伝道を始め、教会を建て、成長していく季節が聖霊降臨節です。「主の半年」から「教会の半年」に移り、イエス・キリストの教えを受けた弟子たちが教会を建てていくことがテーマになります。主に新約聖書の中の手紙から聖書の個所が選ばれます。